「相場が見えない」が初心者の最初の壁
インフルエンサーマーケティングの初期検討で、多くの担当者が立ち止まるのが「いくらかかるのか」です。フォロワー単価、業界係数、二次利用費 — 変数が多すぎて、社内稟議用の数字を出すのに苦労します。
本稿では、2026 年 5 月時点で一般的に語られるレンジを、業界とフォロワー帯別に整理します。あくまで平均的な目安であり、案件内容や交渉次第で変動することを前提にお読みください。
費用構造の基本:3 つの課金モデル
フィー型(最も一般的)
投稿本数 × 単価で算出する固定報酬。1 投稿 = フォロワー数 × 単価係数で計算されることが多く、業界では「フォロワー単価」と呼ばれます。
CPE(Cost Per Engagement)
いいね 1 件、コメント 1 件あたりの単価を事前合意する成果報酬型。エンゲージメントが読みづらい商材で使われます。
CPM(Cost Per Mille)
インプレッション 1,000 回あたりの単価で算出。動画施策で採用されることが多いモデルです。
国内の中小規模ブランドでは フィー型が 8 割超を占めるとされます(2026 年 5 月時点)。本記事では主にフィー型を前提に整理します。
フォロワー帯別の単価レンジ
<<TABLE0>><<BR>>上記は SNS プラットフォーム横断の平均レンジで、Instagram と TikTok でやや差があります。TikTok は同フォロワー帯でも単価がやや低い傾向が観測されます(2026 年 5 月時点)。
ナノ・マイクロが見直されている理由
ER(エンゲージメント率)が高く、フォロワーとの距離が近いため、CVR が高くなりやすい。複数名を組み合わせる「マイクロ施策」が、2024〜2026 年にかけて主流化しています。
業界別の特性と相場係数
<<TABLE1>><<BR>>業界平均では美容・金融・旅行が高めの係数となるとされます。一方で教育・食品は比較的抑えやすい傾向です。
隠れコストにも要注意
フィー以外で見落としがちな費用:
- 二次利用料:自社サイトや広告への転用には別途料金。期間 6 ヶ月でフィーの 30〜100% が相場
- 撮影サポート費:プロカメラマン同行、スタジオ手配
- 商品送付・サンプル提供費
- キャスティング会社の手数料:フィーの 20〜30%
- 二次撮影・差し替え対応費:契約条項次第
特に 二次利用料は契約段階で必ず確定させましょう。後から「広告に使いたい」と相談すると、追加コストが大きく跳ね上がります。
価格交渉の 4 つのポイント
1. 複数本セットの提案
単発より、3〜6 投稿セットの方が単価交渉余地が大きくなります。継続前提の関係構築にもつながります。
2. 二次利用範囲を明確化
「どこに、どのくらいの期間、どんな用途で」を最初に提示すると、見積もりの精度が上がります。
3. 商品提供 + フィーのハイブリッド
高単価商材なら、商品提供 + 一部フィーでフィー総額を抑えられるケースがあります。
4. 競合排他条件は別料金扱い
「同業他社の案件を期間中受けない」という排他条件は、契約に含めるならフィーが上振れる前提で交渉しましょう。
費用対効果の目安
<<TABLE2>><<BR>>業界平均では上記レンジに収まることが多いとされますが、商材・季節・投稿フォーマットで大きく変動します(2026 年 5 月時点)。
まとめ:単価より「実質 CPA」で考える
フォロワー単価の安さだけで選ぶと、エンゲージメントの低い投稿に終わり、結果的に CPA が膨らみます。目的に合う 1 人を選ぶことが、最大の費用最適化です。
施策全体の流れは インフルエンサー キャスティングの全工程 — 2026 年版 をご参照ください。具体的なキャスティング手法は インフルエンサー マーケティング キャスティング解説 でも整理しています。
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